2015年11月23日月曜日

読書レビュー6 100歳までシャッキリ!! 座るだけ体操

当院には過敏性腸症候群の患者さんが多数いらっしゃるのですが、肩こり・首こり・腰痛の患者さんも結構いらっしゃいます。一方は内科でもう一方は整形外科的な症状ですが、両方に必ず共通していることは、皆さん姿勢が悪い!

デスクワークに人に顕著なのですが、骨盤が後ろに倒れ、腰が曲がり、背中が丸まり、肩が斜め前方に上がり、首を前に突き出し、顎を上げている、この姿勢が黄金パターンになっています。

この状態では、
首を前に突き出し顎上げ -> 首こり(特に首の付け根の後ろ側)
肩が斜め前方に上がる -> 肩こり(肩付け根と肩甲骨にかけて)
背中丸まり、腰曲がり -> 腰のこり(胸と腰の境目の少し脇腹より)とIBSガス型
骨盤の後ろ倒れ -> お尻のこりとIBSガス漏れ
というように各症状の原因となってしまいます。恐ろしいですね。

こりゃいかん姿勢を良くしなければ!でもどうやって?
という時にこの本がとても役に立つのです。

この本は薄めの小冊子と、ひめトレフィットと呼ばれる30センチ位のストレッチポールのセットで構成されています。内容としては高齢者の方向けに、骨盤底筋群と呼ばれる筋肉の鍛え方の紹介がされています。
ちなみに骨盤底筋群とは、胴体をビンに例えるとその底部分に拡がっている筋肉で、これらが衰えてくると尿もれが起きたり、姿勢が崩れやすくなるとされています。そのため高齢者の方は積極的に骨盤底筋群を鍛えましょうということで、トレーニングがいろいろと掲載されています。

ここで、最初に書いた症状とどういう関係がと疑問に思われるでしょうが、この本にはぜひともおすすめしたいポイントが有ります。それは正しい姿勢の写真が載っていて、正しい姿勢の解説があるというところです。
そもそも正しい姿勢とは、骨盤をまっすぐに立て、腰が前屈も後屈もしないように保ち、肩先が前に行かないよう少し胸を張る状態なのですが、こんなふうに言葉で説明しても大体の人は何かよくわからんという状態になると思います。
そういう時にはやはり百聞は一見にしかずで、掲載されている写真を見ればすぐ理解できるようになります。座位だけでなく立位の姿勢も載っていますので、正しい姿勢をマスターするのに非常に役立ちます。といっても1回では無理ですが、いろいろ試行錯誤しているとそのうちスポーンと重心がまっすぐ通るのがわかる時が来ます。上記の症状でお悩みの方は、ぜひこの本を参考に正しい姿勢を会得してみてください。

ちなみに付属のひめトレポールですが、長さ20センチほどのかまぼこ型のストレッチポールです。
これをお尻の真下に敷いて座ると、身体の傾きが強調されて分かるようになります。きっちりポールの上に乗っかっていると感じられれば、姿勢がまっすぐになっていますので、姿勢を正す訓練に最適ですね。

というわけで、ポールもセットになっていてお得な本です。姿勢に関心のある方におすすめです。

(2015/11/23 追記)かように自身を持っておすすめしていたのですが、アマゾンを見たところどえらい値段がついていました。確か定価は2000円以下だったと思いますので、高かったら本ブログの別記事、
読書レビュー7 女性外来の骨盤底筋トレーニング
に載せています本を参考にされてください。ただこちらにはひめトレポールがついていないので、必要な場合はタオルで自作するか、
ひめトレ公式サイト
こちらで購入されるといいでしょう。