2012年3月22日木曜日

読書レビュー1 空気を読むな、本を読め

空気を読むな、本を読め。 小飼弾の頭が強くなる読書法 (East Press Business)
小飼 弾
イースト・プレス
売り上げランキング: 559,715

いきなり始めました、読書レビューシリーズ。記念すべき最初は上記の本です。
なぜならレビューを書こうと決意させた本だからです。著者はアルファブロガーとして有名な小飼弾氏ですね。

この本はいわゆる読書のための本、メタ読書本とでもいうのでしょうか。この手のジャンルとしてはこちら

本を読む本 (講談社学術文庫)
J・モーティマー・アドラー V・チャールズ・ドーレン
講談社
売り上げランキング: 4,106

が有名ですね。こちらのレビューはまたの機会に。

で、この本、結構内容が薄いです。文章量が少なくて、おまけに何だか訳の解らんイラストが1ページまるごと使った上にかなりたくさん載っているからです。
実際内容というと、出来る人は本をいっぱい読んでいるから読みなさい、そのためにはいくつか心がけることがあるよ、で説明できてしまいます(ちょっと乱暴か)。

ただ価値まで薄いかというとそんなことはありません。数行ですが、いい事を書いているなあと感じるところがありましたし、実際読書に対する姿勢が変わりました。小説とかと違って、こういう本は役に立ったと思えればいいわけですから、その意味では価値はあったと言えます。

前半は主に読書の意義とやり方が書かれています。
特にいいと思ったのは、読書はアウトプットをして初めて自分のものとなる、という意味合いのところです。確かに今まで振り返っても、読むだけよりレポートを書いたりこのように書評を書いたりしたほうがよっぽど頭に残っています。またこのアウトプットというのは書くという直接的な行動以外にも、その内容・知識を使って何かをするということも含まれているといえます。私の場合、患者さんの治療方針を立てるときに読んだ本の内容は、普通に読んでいるときに比べてしっかりと頭に入ります。

後半は正直雑談みたいなものですが、それなりに面白い部分もあります。特にマンガについて述べている部分など、のらくろからデスノートまで幅広く話題に出てきます。巻末に小飼弾が選ぶ最強の100冊+1と題して、古今東西のおすすめ本が紹介してあります。その中にさりげなくメジャーからマイナーなものまでマンガが取り上げられていますので、一読の価値があると思います。

ちなみにP.147に著者の、多分自宅の本棚の写真がのっていますが、こんなん一般の家庭では絶対無理じゃないでしょうか。ですので、私はせっせと自炊をしています。

褒めているのかけなしているのかよくわからんレビューになりましたが、30分くらいで読めますしそれで自分の意識改革ができるならとてもお得ではないでしょうか。巻末の資料も役に立ちますしね。

ちなみに私の読書法(といえるかどうか)は
・ざっと読んで引っかかりを作っておく
よく覚えていなくてもとりあえず読んでおけば、後で必要になった時に、そういえばこの本に何か書いてあったなあとおぼろげながらも思い出せて役立ちます。
・ラインを引かない、情報を取捨選択しない
自分の状態、時間がたったり成長したりで、必要となる情報が変わってきます。ラインを引いたり付箋をはっつけたりすると、どうしてもそれ以外の部分を見なくなってしまいます。だから何も付け加えない。古本として売るときも綺麗なままなので、一石二鳥。